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10年目の3.11 杉ノ下遺族会追悼式典

こんばんは
ときおり冷たい風が吹きますが、
日差しが暖かく綺麗な空の一日

そして今日は特別な日。

3.11

あの日から10年。

今年も杉ノ下地区東日本大震災慰霊碑で
遺族会の方々と共にその時を迎え
海の方向へ黙祷を捧げました。

杉ノ下遺族会の追悼式典には、
遺族や当時杉ノ下地区の住民だった方々を中心に
約100名が訪れ、それぞれの想いを胸に慰霊碑へ
献花し手合わせる姿が見られました。

震災から10年目…ひとつの区切りと
よく言われます。
私もよく使っていたと思います。

しかし遺族の方は一日また一日と過ぎて年月が
積み重なり10年になっただけなんです。
10年だから区切りとかそう言うことではなかったんです。
家族を、友人を、大切な人を想う気持ちに
区切りなんてなかったんです。

杉ノ下地区には震災前は312名が
暮らしていました。
津波により93名が
犠牲になってしまった地区です。
現在も17名の方が行方不明のままです。

以下、慰霊碑に刻まれている言葉です。


あなたを忘れない

「ここに居れば大丈夫だ」
しかし、無情にも第一波で
下手から家や車が押し寄せ
そして、第二波、第三波が…
九十三名の尊い命と
すべての財産が海へと散った
あの一声が無情の叫びに
私たちはあなたを忘れない
今までありがとう
  こころやすらかに

杉ノ下地区民一同

更には、この悲劇を後世へ伝えるメッセージも…
「この悲劇を繰り返すな 大地が揺れたらすぐ逃げろ より遠くへ より高台へ」

震災の時に産まれた子はもう10歳…4年生。
これからどんどん震災を知らない世代は
増えていきます。

そして残念ながら私たちが生きている「今」は
震災後ではなく
次の震災の前なんです。
だから東日本大震災を経験した私たちは
この震災を語り継いで
いかなければならないのです。

私たちはどうしても忘れてしまう…
時が経つにつれ記憶違いも起きる…
だから、語り部活動に対して
批判的な考えを持つ人も
少なくないと思う
それもまたその通りだと思う

傷はまだ癒えていないのです。

それでも明日に向けてみんな一歩一歩進んでいます。